。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。


キスでぶっ倒れるとか、あたしどんだけよ、って自分に突っ込みたくなるよ。


でもやっぱり全然イヤじゃない。


戒は素早くあたしの腰を支えてくれて、最後にとても優しいキスをして唇を離した。






「俺が今思うてたこと。



朔羅にキスして、お前をめちゃめちゃにしたい」






あたしの額に掛かった前髪をそっと掬うと戒は切なそうにちょっとだけ笑った。


「悪かったな、変なこと考えてて」


戒の言葉にあたしはぶんぶん首を横に振った。


「急ぐつもりはあらへんし、お前の気持ち大事にしたい思うてるけど。


何か不安。


ガキっぽいけどな。



お前のこと信じとるし、ゆっくり進むのもありやないか、って思うけど気持ちが追いつかへんのや」




戒はそこまで言ってあたしの手をぎゅっと握ってきた。


ロッカーに手をついたまま、さっき一瞬だけ怖かった目を今は優しく細めて






「お前がほしい」










真剣な目でストレートに言われて


………




何て…応えればいいのか分からなかった。


でも


なんか…





嬉しい









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