。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。





でも


拒絶されたって、あたしは今進むしかないんだ。






「す、好きです」





人生ではじめての告白。


キスしたあとにするようなもんじゃないよね。


これじゃ順番が逆だ。


響輔さんだって困ってる。


でも




でも



今言わなきゃ、いつ言うの―――




今しかないじゃん。





あたしの告白に響輔さんは困ったような表情を拭い去り…


ううん、表情と言う表情が抜け落ちた


能面みたいな


無表情を浮かべている。


その整った口が僅かに動いた。


答えを聞かずとしても分かるよ。






「ごめんなさい」







たった一言、たった六文字の返事で、あたしの目の前が真っ黒に染め上げられた。




☆・☆・☆・☆・☆・☆・☆・☆・☆・☆



< 94 / 841 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop