ヒロインになりたくて

「そう思ってるだけで十分だと思うよ。こうやって教科書も元通りにしようとしてるし。近藤さんは優しいと思う」




「優しくなんてないよ。最低だよ。私が高野くんを好きになったから・・・」




「その気持ちを否定する必要はないと思うよ。ただ近藤さんにはまた別にヒロインにしてもらえる相手がいるんだと思う。って俺ちょっと恥ずかしいこと言ったね。でもほんとに否定はしなくていいよ」




浅野くんがちょっと照れた顔をしてる。


いつもは何も思わないのにその言葉と表情が私の中で彼を男の子と意識した始まりだった。


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