ヒロインになりたくて
「・・・高野くん。どうしたの?」




「ちょっと擦った」





保健室に着くと高野くんがいた。


先生はいない。


膝はかなり血だらけで痛そう。




「先生は?」





「いない。俺が来たときは保健室だけ開いてたからすぐ戻ってくるかも。あんたは?」





「私は突き指」





プラーンと右手を見せる。沈黙。



そういや高野くんとこんな風に2人っきりになるの初めてかも。



よしっ、今しかない。
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