裏切りの恋
「あ…きらっ……」
「ゆうなっ……」
小さなシングルベッドの上で、愛を確かめ合う二人。
この温もりも、息遣いも、手の感覚も、
全部全部あたしの最高潮のもの。
(夕菜……)
「!!」
一瞬だけ、
あたしを抱く裕翔を思い出してしまった。
あたしはギュッと目をつぶると、明に強くしがみついた。
「明っ…あたしの名前呼んで……」
「夕菜…ゆうなっ……」
「あきらっ……」
お願い。
あたしによそ見させないで…。
あたしはこの日、
裕翔への想いは一生封印すると誓った。