抹茶モンブラン

8.永遠に…… 

「乙川さん、これ素敵じゃないですか?」

 そう言って高田さんが私に見せたのは、鈴の付いたストラップだった。
 キャラクターとかはあしらってなくて、単純に鈴だけがついたものだ。

「こういうの売ってるんですね」
「大人の男が付けてもおかしくないストラップを探してて。小さい鈴がついてるぐらいならいいかなと思ったんです。それに……」

 そこまで言って、高田さんは私を見た。

「鈴って、乙川さんそのものみたいな感じじゃないですか」

 照れた調子でそんな風に言われると、私も返事に困る。

「高田」

 またまたタイミング悪いっていうか……後ろには光一さんが立っていた。

「無駄口たたいてないで仕事しろよ」
「あ、完成したレポート見ていただきたくて来たんですよ」
「そうか、じゃあそれだけ渡して戻れ」
「……本当に乙川さんの事になると分かり安いほど反応しますよね」

 ボソッと高田さんがそう言うと、光一さんは彼をひと睨みして席に戻った。
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