イラつく恋



からかうような言葉に、かっとなって、振り向くと、

思いがけないほど近くに奴の顔があった。



それにたじろいだ隙に、唇を奪われる。




私は抵抗もせずに、ぼんやりと思った。


このどうしようもないイラ立ちは、まだ彼を好きだからだ、と。



そして、悔しさを感じながらも、彼の背に腕を回した。



fin.

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