『ピュアに恋して』~秘密な関係~ドリーマー
「いや、いいけど……」

春哉は辺りを見回していた。


「どうかしました?」



「うん。ちょっと、
なんか光った気がするんだ。


まあ、いいか。

香奈ちゃん、大丈夫?」


「はい、でも……
あの忘れ物取りにいけない状況で……
ハハッ……」

笑っていても虚しくかった。

「…ああ、そうなの?

じゃあ、帰ろうか」

なにか言いたそうだったけど
春哉さんは
何も聞かないでくれた。



「……はい」


香奈はクリニックを振り返らなかった。


若先生が
どこで何しようが

私には関係ないことだ。



そう思おうと
何故か努力していた。
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