湖都子のポエム

『さよなら』…


そんなに…嫌われてたんだね
だから、あんなに簡単に別れられたんだね

耳を塞ぎたくなる言葉
これが、真実だったんだ

大切にしてきた思い出も、崩れていく
何もかも
私の心から消えればいいのに
涙が頬を濡らす

ねぇ…
思い出も、川の流れのように
流れていくのかな
思い出も、何もかも
川に流した
『さよなら』

別れたら
もう、二度と会えないってことだったんだね
別れの重さを…感じる
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
拓は、私のこと、そんな風に見てたんだ

バンドの2人に…呼び出された
ファミレスで
「『駅で会った元カノが
もう、終わってるのに
図々しく話しかけてきた
ふられたから、付き合ってやっただけなのに
今も、彼女ずらして、鬱陶しかった』
って、言ってたんた…
この間、二人に会ったって、聞いたから…
こんなこと、言いたくなかったんだけど
ゴメン…な
仕事に影響あると困るから…」

この間、駅でまつと話しかけた時のことか…
そんな風に思われてたんだ
まつを見た

『アイツ、そんな風に見てたんだ
俺達気づかなかったよ
もう、話しかけないから、
ゴメン…って、伝えておいて』
二人で…ファミレスを出た

近くの河原で、泣いた
そんな言葉聞きたくなかったよ
同情されてる気はしてた…
それでも、好きだって、言ってくれたから
信じてたのに…

まつが、ずっと、そばにいてくれた
泣き止んだ私に
「もう、あんな奴のこと、忘れろ…
俺は…こんな想いはさせないから」
優しく、頭をポンポン…と、撫でられ
見上げ…たら
ぎゅつと、抱きしめられ
心が暖かくなった


拓は、ちがう元カノの話をしてたのに
誤解した4人
拓の知らないところで
愛梨との溝が、さらに深くなっていた
そして、愛梨とまつの絆が強まっていた



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