理想の男~Magic of Love~
俺は、悔しくて情けなかった。

「――クソ…」

そう呟いて、思った。

そもそも、愛莉が俺のことを知ってる訳がない。

運がよくても、“コーヒー配達のお兄さん”くらいにしか思われていないだろう。

そう思うと…その後はもう、俺でもよくわからなかった。

俺の3年分の片思いが終わったことだけは、理解できた。

愛莉に片思いをしていた3年間は、もう取り戻すことができない…と。

「――愛莉…」

こうして、名前を呼ぶこともできない。

自分の思いを伝えられなかった。

愛莉と結ばれなかった。

俺の恋は終わった。

この時は、そう思った。
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