理想の男~Magic of Love~
その刺激に我慢できなくなって、とうとう声を出してしまった。

「何だ、起きてたんだ」

声を出した私に、藤が言った。

「――おっ…」

起きてた、ですって?

寝たフリを続けていた自分が恥ずかしい。

「…気づいてたの?」

藤に聞いたら、
「愛莉が目を覚ます前に先に起きてたから」

彼はイジワルそうに笑った。

「――なっ…!」

何ですって!?

「愛莉の寝顔を見てた。

本当に、夢じゃなかったんだなって」

そんなことを言われたら、私は何も返せない。
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