理想の男~Magic of Love~
藤は呆れたと言うように息を吐いた後、フワリと私を抱えあげた。

「大丈夫か?」

そう聞いてきた藤に、
「ひねっちゃっただけだから、たぶん骨折はしていないと思う」

私は答えた。

「たぶんって…」

藤は困ったと言うように呟いた。

藤に抱えあげられて連れて行かれたところは、あのバスルームだった。

藤は私を椅子に座らせると、シャワーを出した。

「冷たッ!」

驚きのあまり、私は声を出した。

熱を持った足に当てられたのは、冷たい水だった。

「冷やすのが先だ。

こんなんになるまでほったらかしにしやがって…」

藤は呆れたように言いながら、私の足に水を当てた。
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