理想の男~Magic of Love~

Hot Chocolate

2月14日のその日は、バレンタインデーだ。

「よーし、できたかな」

甘いチョコレートの香りがする部屋の中で私は呟いた。

「おっ、できたか」

私の声に反応したと言うように、それまでリビングでテレビを見ていた藤がキッチンにやってきた。

「初めてだから自信がないけど…」

私は苦笑いしながら真っ赤な小さな鍋に視線を落とした。

鍋の中には、溶けたチョコレートがあった。

その鍋を囲んでいるのはいちごやパイナップル、バナナ、キウイフルーツの果物と小さく切った食パン、マシュマロがお皿に乗っていた。

今日は藤とチョコレートフォンデュでバレンタインデーだ。
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