極上☆ラブパワー
「俺にはあった。32にもなって、まだ身は固めないのかお見合いしろ、と」
……気のせいじゃなかった
忘れてた
僕は推察力もいいんだった
「兄貴は俳優だろ。結婚は早いんじゃないか?」
それに結婚となれば、かなりのスキャンダル
俳優としては人気が落ちるんじゃないか?
「…そうだけど…父さんには逆らえないし」
「それもそうか…」
親父はかなりの権力保持者だ
逆らえば今の地位は一瞬でパァになる
だから僕だって、大きく逆らうつもりもない
親父のことだ、いつ僕を社長から解任するかわからないからな
立場を守るため、遺産を遺してもらうためだ