総長が求めた光 ～Ⅳ獣と姫～

「お前‥‥寝ぼけてんのか」


ぎゅーっとシュウの両頬を引っ張る。


「ほほへほひて？ふぁじへにひかひえひゃいだろ？」


「とりあえず、離してあげようか。ヒサくん」


あんたが引っ張ってるせいで、シュウが何言ってんのか全くわかんないよ。


少し納得のいかないような顔で、ゆっくり手を離す。


シュウは頬を摩りながらあくびを噛み殺してる。


視界の端では、アサとカラがお互いの頬を殴り合って夢じゃないかを確かめてるようだが関わらないようにしよう。


「シュウ‥‥やっぱり‥‥」



そう言おうとしたとき、唇にシュウの人差し指が優しく置かれる。