浮気は、いいよ。



「………離婚するって、不幸な事じゃないと思うよ、オレは」



愛されてもいないのに、別れを決められないワタシに、悠介が諭す様に話す。



「赦せない人間と修復って出来るのかな」



悠介の言っている事は分かる、分かっている。



愛と憎しみは正反対のものだと思ってた。



今のワタシは、幸太郎を憎みながらも、やっぱり愛は消えてくれなくて。



簡単に消えない愛だと分かっていたから幸太郎と結婚したんだ。



でも、幸太郎に愛がもうないのなら。




ワタシの愛などただの独りよがりでしかないのかもしれない。
< 34 / 159 >

この作品をシェア

pagetop