浮気は、いいよ。


「……………何⁇ 急にどうしたの、優里」



幸太郎が困った顔で、少し笑いながら振り向いた。



冗談だと思っているのか。



「昨日、何してた??」



「いつも通りゴハン食って、いつも通り寝たけど⁇」




シラを切り通そうとする幸太郎に腹が立つというよりは、残念に思った。



「いつも通り、沙耶香と寝たの⁇」



「………はぁ⁇ オレ、明日早いからまじ寝るわ」




幸太郎は、ワタシと会話をする気はないらしい。



幸太郎にとっては、その程度の事なんだ。



「お薬、アリガトウ。 おやすみ」



薬を持って寝室を出た。
< 46 / 159 >

この作品をシェア

pagetop