それだけ ~先生が好き~



部屋の明かりをつけずに窓の外を眺めていれば、夜は当然のようにやって来る。



月がぼんやりと浮かんでいる。


先生も見ているかな。


どこにいたって同じように見ることができるって不思議。



いろいろ忙しく、頑張っているのかな。


辛いことはないかな。


もしあったら・・・仲のいい先生にでも話して、楽になったほうがいいよ。



その役は、私でいたかったけど。



流れ星が今流れるとしたら、先生がシアワセでいるように願うよ。


私がこれからどんなに不幸だろうが苦しかろうが、どうでもいい。





何よりも大切な・・・先生がシアワセでいるのなら。





挨拶すらしなくなった私は、先生に見えないんじゃないかと思う。



だからきっと・・・先生は何も言わないんだ。



先生は私が見えないんだ。


見えなくなっちゃったんだ。



それとも他の学年の全く知らない生徒とでも思われているのかもね。



いいよ。



それでいいんだ。




なかなか眠れないまま、布団の中で眩しい光がさす明日を願った。





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