それだけ ~先生が好き~



私みんなに迷惑かけてる。



早く帰って勉強したいはず・・・


悠も、萌も・・・城田も。



「なんでもないから!大丈夫だよ、何か来週前期だから緊張しちゃって・・・あ、私面接練習あるから先に帰ってて!」



いつも下手な嘘なのに、今日はやたら自然に嘘をついた。


それが嬉しいような

悲しいような・・・


どことなく不満そうな三人は、しょうがなく解散してった。



本当は、面接練習なんかないよ。



またひとりで泣くんだ。



みんながいなくなって気の抜けた私は、大きくため息をついて1組の教室を出る。



晴香も先生も、こっちを見ていたかもしれない。



あの教室に二人で何話してるんだろう。


気になるなぁ・・・



私は


もう何も考えたくない。


疲れたよ


晴香の気持ちが見えない



私いないほうがいい?


いなくなればいい?



晴香には、先生がいればそれでいい・・・?




もう私のことなんかいらなかった?




< 448 / 522 >

この作品をシェア

pagetop