それだけ ~先生が好き~
城田の腕は力強くて、男の子なんだって実感する。
城田が、私を・・・好き??
でも、私は・・・先生が好き。
だめだよ。
私の好きな人は・・・城田じゃない。
言わなきゃ。
城田が勇気を出して気持ちを伝えてくれたように
私も城田に言わなきゃ。
「城田・・・あのね」
城田は、少し腕の力を緩めて私の顔を見つめた。
「ごめん・・・わかってる。好きな人いるんだろ?」
予想外すぎる。
気づいてたんだ。
「えと・・・まぁ・・・そうなんだ・・・」
先に言われてしまって、言うべきことが見つからない。