An opening of such a love
完全なる自己嫌悪。


だってあんなに食べちゃったんだもん。




あたしが沈んでたら陽さんが公園に連れてきてくれた。




ベンチに座って陽さんが気にしてくれてる。


もう嫌だ。帰る。




立ち上がろうとしたら陽さんに腕を掴まれた。


すごい力だよ。





「だってあたしこんなに食べてデブだし陽さんと一緒にいたらつりあわないんだもん」





あーもう泣きそう。




あたしみたいなデブはデブ同士で


付き合うべきなんだよ。




陽さんみたいな人は高嶺の花なんだ。





「釣り合わないとか関係ないだろ。
俺はすずちゃんがかわいいと思うし、
うまそうに食う姿も凄い見てて幸せだし。今日一日デートできて良かったって思ってるけど」




「・・・でも・・・」




「でもじゃなくってすずちゃんはどう思った?俺は今日一日だけどすごいすずちゃんのこと好きになったけど」




「うそ?だってあたしデブだよ。かっこいい陽さんとは釣り合わないよ」




「あのね、それを言うなら俺はおっさん。でも俺は全部含めてすずちゃんが愛しいですよ。俺のかわいいすずちゃんをいじめないでよ」





嘘?陽さんがあたしを好き?


愛しい?こんなデブなあたしなのに?




何のとりえもないあたしなのに?




陽さんがあたしのほっぺたをつねってる。




痛いよ。夢じゃないの?

< 44 / 65 >

この作品をシェア

pagetop