~時代を超えた恋~
「取りあえず、教室に戻りましょうか。」

「はい……」

………暫くの間沈黙が続く。

その沈黙を破ったのは紛れもなく私自身

だった。

「ねぇ……なんで私に構うんですか?」

藤原はいつでも私にかまって来る。

「急にどうしました?」

「聞いてみたかったから」

「それは……」

「……言いたくないなら別にいいです
あと…なんで彼女つくらないの?」

藤原はモテる、だから何回も告白されて

いる。だが、その告白をすべて

断っているそうだ。

そう言うと藤原は悲しそうな顔をして

言った。

「ある人と…約束したんです」

「そっか……あ、教室着いた」

そして教室へ入ろうとした。

でも入れなかった。

ドアに手を掛ようとした瞬間ーー……

「うわっ!」

後ろから藤原の声がした。

後ろを振り向くと…

「えっ?」

藤原が私に向かって倒れて来た。


< 8 / 184 >

この作品をシェア

pagetop