ナピュレの恋【完】

二人でナピュレに入ると


「遅い!!」


そこにはご立腹の様子の花音がいた。


「あんたたちね、このあたしを待たせるなんて100年……」


花音は途中で喋るのを止めた。


何故なら花音の目はなつこと裕也の繋がれた手を見たから。


「な、つこ…?」


花音の目には薄っすらと涙が溜まっていた。


「花音、あたし裕也くんと付き合うことになったの」


なつこがニコリ笑うと


「なつこー!おめでとう!!」


そう言って“ガバッ”と抱き付いてきた。
< 149 / 300 >

この作品をシェア

pagetop