ブラックⅠ-出会い-
お金を置いて扉に手をかけかレイジに、私は何も言えなくて、
「アオイちゃん、今日は俺が送るよ」
そのカエデの声が聞こえたころには、レイジのバイクの音が遠ざかって行くのがわかった。
「うん、ありがとう」
ハッキリ言って凄く気になる。
レイジはさっき誰と話していて、何処へ言ってしまったのか。
でもそれをカエデやイツキに聞いていいとは思えなくて、ただボーっとしている私の鞄をカエデが持って席から立ち上がる。
「行こうか」