ブラックⅠ-出会い-
もしかしたら私が参加したらシラけてしまうかもしれない。
仲良しグループで楽しくやっている作業の邪魔になるかもしれない。
でもそんなのはやってみないと分からない事で、ただ逃げてるだけじゃダメなんだと、
いつもレイジやイツキに守ってもらってるだけじゃダメなんだと
「イツキ、行くよ」
机に座っていたイツキの手を取ると、
「どうしたの?」と可愛らしい顔をこっちに向けてくる。
女の子二人、男の子三人で何やら看板を作っているチームへと近付いていく
「あの、私達も手伝っていい…?」
イツキが本当は作業をしたいと思ってるに違いないとか、そんなのほんとは私のただのカンだ。
本当は「はやく帰りたいー」とか「おなかすいたー」とかそんな事を考えてただけかもしれない。
ただ私は1人で前に進む勇気がなくて、イツキを道連れにしただけかもしれない