甘ずっぱい愛を君へ

｢いえいえ。｣


｢あのさ…｣


｢何？｣




私は、中尾くんに聞いてみることにした。




｢私とどこかで会った事あるかな？｣

｢え…。｣


中尾くんの顔が一瞬曇ったような気がした。


｢はじめて会うよ？｣

｢そ、そうだよね！私の勘違いだよね。｣








私の勘違い…
あの人と、中尾くんは見た目が全然違う…。
でも、どこか…どこかで会った気が…



｢苺！｣

｢はい！｣

｢びっくりしたー。何か考えごと？｣



私が、考えごとをしているうちに授業は終わっていた。




｢…いや、大丈夫。｣

｢？｣






｢中尾圭亮(ﾅｶｵｹｲｽｹ)！｣
｢圭亮くんだってー♪｣



廊下で、女の子達が騒いでいる。



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