heart and cold~私には貴方だけ~【完】
「はぁ…」
深いため息をもらす彼が、感じ悪い。
うっすらイラついてくる程度に感じ悪い。
「俺、裏表があるような人嫌なんだよね。極端な話、どこでもどんなとこでも、あまり変わらずにいる人なら良いと思うんだよね…。」
「そっか。」
そう言われても…
あきれ顔になりそうな顔をなんとか真顔でとどめる。
「それに、夏目さんはすごく性格いいから、こんな人滅多にいないと思ってたし………それだけじゃなくて、本当のことを知ってるのはそいつだけみたいだし……」
なぜか悲しそうな表情をしている。
もしかしたらはるき君が言っていたことは本当のことで、心のどこかで上村君を蔑ろにしていたのかもしれない。
あたしは上村君に、彼氏に言うべきことを言っていなかったのかもしれない。
だから今、彼は悲しそうなんだろうか。
でも、もうなにもかも遅い。