heart and cold~私には貴方だけ~【完】
俺があまりに浮かない顔をしていたみたいで、
姉ちゃんは“どうしたの?”って話を聞いてくれた。
こんな俺なんかに気を使って…
初めのうちは、
『大切な人とずっと一緒に居たい場合どうしたらいい?』
って大まかに聞いた。
姉ちゃんはうーんて考えて、
『その気持ちを素直に伝えればいいんだよ』
と言った。
『言っちゃだめだったら?』
って聞いたら
『ただそばにいて、その人が困っているときに助ければいい。大切な人を守り抜けば、それでいいと思うよ』
優しく微笑んで答えた。
それなら出来るかもしれないと思った。
俺が大切にすればそれでいいんだと思えた。
『姉ちゃん』
『ん?』
『ありがとう…』
『ううん』
本当は、守りきれなくてごめんとか、大切だから姉ちゃんも守り抜くよとか、言いたかったけれど
過去は今、姉ちゃんにはいらないんだ。
姉ちゃんが今を生きていてくれるなら、辛い過去はいらない。