猫かぶりの年下くん
「お母さん…ちょっと話いい?」


俺は台所で片付けをしていたお母さんに言った。


「いいけど…どうしたの?」


お母さんは片付けを後回しにし、俺の話を優先してくれた。


「茜ちゃんとの婚約なんだけど…解消してくれないかな?」


「え…!?涼…なんでなの?」


お母さんは驚いている。


そりゃあそうだよな…。


俺…茜と結婚したいとか言ったし…。


「俺、他に好きな子ができたんだ!それに茜ちゃんにも彼氏できたみたいだし…!ね?いいでしょ?」


本当は他に好きなやつなんていない…。


でも、この理由以外思い付かなかった…。


「涼と茜ちゃん、2人ともそうならお母さんたちは反対できないわ…。茜ちゃんのお母さんには明日言うわね。」


「ありがと!お母さん!」


俺は自分の部屋に行き、ベッドに転んだ。


これで…茜は自由に恋愛できるよな…?


茜はちゃんと幸せになれるよな…?



茜が幸せでありますように…。



俺も…前に進まなきゃ…。


「この前告ってきた子…真剣に考えてみよっかな…。」


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