奏でる場所~SecretMelody~
次の日の朝。



俺は“あること”を実行した。



コンコンッ



「はーい?あ、立花!どうかしたか?」



俺が来たのは奏ちゃんの部屋。



「ちょっと付き合ってよ!☆」



「え…?う、うん。」



宙ちゃんはまだ入院してていないし、拓斗は朝練。



そして、陽輝はまだ寝ている。



―――――「どこいくんだ?」



そう言って尋ねてくる奏ちゃん。



やっぱ可愛い…。



「うーん…ま、ショッピングだなッ!!」



「ショッピング?楽しそうだな!」



―――――――――――



「わぁ…っ!!立花、これすごく可愛くないか??」



ショッピングモールに着くといきなりはしゃぎだした奏ちゃん。



まぁ、そこも可愛いんだけど。



奏ちゃんが持っているのは鍵をモチーフにした“ペア”ネックレス。



奏ちゃんが“ペア”でネックレスを付けるのはきっと



俺じゃない。



だけど、今日は、今この時間だけは自分に嘘をつきたくないんだ。



たとえ、その瞳が一生俺に向けられないとしても。



俺は…奏ちゃんが好きだよ。――――――――
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