奏でる場所~SecretMelody~

again

~陽輝side~


「ハル…!!来たでー」



「おお!ミィ!」



俺が大阪に戻ってから3週間。



ミィはほぼ毎日お見舞いに来てくれる。



奏を忘れられないのに、ミィとかかわり過ぎるのもどーかと思う。



…けど…。



奏を忘れるためには、ミィを頼るしか…ないんかな…。



「ハル…?聞いて?」



「ん?…どうした?」



「あの時…優生君が亡くなって…。



うちら、別れたやろ…?



でも、ほんまは…。



うち、まだ、ハルの事…」



「言うな。…先を言うな。」



続く言葉は聞かなくても分かる。



俺はまだ…その先を聞いても…。



答えられへん。



「…っ。ごめん。」



「俺な、東京で好きな子と出会った。



その子も俺らと同じ。



過去に闇を抱えてる。



だから…ほっとかれへんかった。」



「…その子と…付き合ってるん?」



「いいや。



俺が…裏切った。



でも、自分で選んだやのに…忘れられへんねん。」



「…そっか。」



ミィの顔は少し曇った。



「俺…弱いな。」



「大丈夫や。ハルならきっと。」



「ありがとう、ミィ。」















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