奏でる場所~SecretMelody~
「宙から…聞いたんだ。



奏達に忘れてもらおうとしてるって。



そしたら…。



自意識過剰かもしれないけど、振られたのは、何か…考えがあったんじゃないかなって思って…。」



あわてて説明すると、陽輝が笑う。



「あー…。もう宙のやつ…!!」



その様子がおかしくて、つい奏も笑ってしまう。



すると、今まで黙っていた未来ちゃんが口を開いた。



「あーぁ。…かなわへんなぁ…。」



「え?」



「奏ちゃんと話しているときのハル、キラキラしてる。



…ハル、奏ちゃんの事大好きなんやろ?



ずっと忘れられへんかったんやろ?



ほんなら、ハルは奏ちゃんに譲るよ。」



「ほんと…に…?陽輝、奏の事嫌いじゃない…?」



「ちゃうよ…。正直言うと、俺、ずっと奏の事しか考えられへんかった。



ミィとおっても頭ん中、奏の事ばっかりで…。」



嘘…。



こんなに嬉しいの…はじめてだ…



「ふふ…。ウチは、ハルが大好きやから。



ハルの恋を応援する。」



「ミィ…。ありがとう…っ!!」



「未来ちゃん…。」



ありがとう。
< 225 / 233 >

この作品をシェア

pagetop