奏でる場所~SecretMelody~
音楽の授業も終え、昼ごはんの時間に入ると、俺はすぐに奏の元に駆け寄った。



「奏凄いな!!めっちゃうまいやん!小さい頃から習ってたん?」



「え?あ、あぁ。うちの家族、音楽家だから…。」



…音楽家?



あれ?何か最近、そんな感じの言葉聞いたような…。



気のせいか…?



「まじか!それで奏はピアノが得意やねんなー!!」



「うーん…まぁ。奏はもともとバイオリンが主だったんだけどな。」



え?バイオリン…って…?



もとはバイオリンを主としてて、今は、ピアノ…?



昨日の話に…似てない?



てか、今はやりのパターンなんかな?



でも、すごいなー♪


奏もバイオリン弾けるんやー!



カッコいいなぁ♪


てゆうか、2日間連続でバイオリンを弾ける人と会うなんて、もう奇跡やろ、これ。



「今度、バイオリン聴かせてな!」



「え?…あ、あぁ。いつかな。」



…?イヤそうやな…。



バイオリン、弾きたくないんかな?



…なんか、ごめんやん?



ここは、ガラッと話を変えて…。



「合唱コンクール楽しみやな~♪今度2人で音合わせしよーや!」



「おっ!いいな、それ♪それまでに奏いっぱい練習しとくな!!」



「おう!」



もう十分上手いけどな笑



それにしても、奏と2人なんて楽しみや♪



そんな会話をしながら、俺はパンをほうばった。
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