イジワルな悪魔
「亜柚ちゃん、実亜ちゃんおはよう。」


修二くんが笑顔であいさつしてきた。


「おはよう!」


「二人とも朝から大変だね。」


亜柚がねぎらうように言った。


「まあ、いつもの事だし慣れたよ。だけど冬夜がな…」


そう言って修二くんはまだ不機嫌そうな冬夜を見た。


あたしも冬夜の方を見て言った。



「冬夜、もう少し愛想よくしてあげても良いんじゃない?」


「無理。あいつら見てるだけで吐き気する。」


何もそこまで言わなくても…。


「そんなに女の子たちが嫌いなの?」


「俺はあいつらの媚びた声とか態度が嫌いなだけ。」


そうなんだ…。


あたしはてっきり、男の子はそういうのが好きなんだと思ってたけど違うんだ。


「まあ冬夜、せっかくの修学旅行なんだし楽しもうぜ?」


「そうだよ相田くん。4人で楽しもうよ!」


修二くんと亜柚が冬夜をなだめる。


「…ああ、そうだな。」





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