愛のカタチ~上~

転校生




高校への入学が決まり何とか生活にも
馴れてきた頃、彼は突然やって来た

「おらー、春だからって寝るなよ!」

ガラリと開いたドアから私の担任となった

<山元 健次>通称、健ちゃんだ

「今日は転入生を紹介する。入れ」

健ちゃんの言葉に皆がざわつく
それもそのはずだ、入学式はつい先週だったのだから

入学して一週間で転入生が来るとなれば
驚きや興味津々なものが多くて当たり前なのだろう


開いたままのドアから入ってきたのは
金髪に崩した制服、如何にも不良だった


(不良…か…きっと無縁のまま卒業しちゃうんだろうな)

一人内心で呟くなかクラスは彼の美貌に
盛り上がっていた


< 2 / 5 >

この作品をシェア

pagetop