愛のカタチ~上~
転校生
高校への入学が決まり何とか生活にも
馴れてきた頃、彼は突然やって来た
「おらー、春だからって寝るなよ!」
ガラリと開いたドアから私の担任となった
<山元 健次>通称、健ちゃんだ
「今日は転入生を紹介する。入れ」
健ちゃんの言葉に皆がざわつく
それもそのはずだ、入学式はつい先週だったのだから
入学して一週間で転入生が来るとなれば
驚きや興味津々なものが多くて当たり前なのだろう
開いたままのドアから入ってきたのは
金髪に崩した制服、如何にも不良だった
(不良…か…きっと無縁のまま卒業しちゃうんだろうな)
一人内心で呟くなかクラスは彼の美貌に
盛り上がっていた