背伸び恋愛日記


「かわいらしいノートだな。」


コーヒーをすすりながら会長さんは言った。


曇ったメガネを拭く手元に目がいく。


「あっ…えと…
高校生活を日記につけようと思いまして…。」


「その日記には…」


会長さんがメガネを元に戻すと同時に目が合う。


「俺も登場しているのか?」


普段大勢の人がいる中では使わない”俺”。

二人しかいないということをより一層思い知らされる。


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