背伸び恋愛日記



「ごめんね。」


廊下を歩いてるとき、
涼平先輩がつぶやいた。


どうして…
どうして、謝るのですか…。


いやな予感が、確信へと変わろうとしている。


「…なにが、ですか?」


「きっと、察しのいいひなちゃんにはわかってるでしょ。」


苦笑い。

先輩に、そんな笑い方は似合いません…。


「…お二人は付き合ってるんでしょうか?」


「…藤堂先生は既婚者だし、それはないと思う。」


ホッと胸をなでおろす。


付き合っていたら、あたしに勝ち目はないもん…。
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