俺様社長は左手で愛を囁く

冬美side

翔が何を言ってるのか…

自分で把握することができない。

まるで、

テレビ画面を見てるかのように、

一方的に話が進む。

・・・

私は、

翔の事好きだよ・・・

私は心から、

貴方を愛してるよ・・・

それなのに、

なぜ翔は、

そんな事を言うの?

・・・


「オレはもう…

冬美を愛してない」


・・・

その言葉だけが、

何度も聞こえてきた。

嘘だよね?

私を離さないって言ってくれたのに。

私を愛してるって、

言ってくれたのに・・・

翔が出ていったドアをぼんやりと眺める。

涙は枯れる事を知らないように、

流れ続けていた。
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