俺様社長は左手で愛を囁く
「このまま、様子を見よう」

オレの言葉に、困惑する綾野。

・・・

「何か不都合な事でもあるのか?」

オレの問いかけに、綾野は苦笑する。

・・・

「会社は何の打撃も受けず、

業績は著しく向上しており問題ありませんが、

早乙女さんの気持ちを考えると」

綾野の言葉に、オレは微笑んだ。

・・・

冬美はオレの気持ちは知ってるし、

信頼し合った仲だ。

このスキャンダルは、冬美も

何の疑いも持っていない。

家にいる時、

この事については、冬美とよく話し合ってる。


「心配かけて悪いな、綾野。

だが、大丈夫だ。冬美もオレも、

ちょっとした仕事上の汚点ぐらいにしか思ってない」


「・・・ですが」


「大丈夫だ」

オレは綾野を宥めた。
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