俺様社長は左手で愛を囁く
12.互いの愛は・・・
私の言葉に、

驚いてる綾野さん。

こんな口調で、

綾野さんに言葉を発したことがない。

驚くのも無理はない。

・・・

「・・・驚かせて、ごめんなさい」

・・・

私は俯いたまま、

綾野さんに謝る。

「・・・いえ。

今夜は帰ります。

…本当に大丈夫ですか?」


「はい…大丈夫です」

「・・・それじゃあ」

・・・

綾野さんはほんの少しだけ、

私の肩に触れ、

まだ何か言いたそうにしていたけど、

そのまま車に乗り込み、

帰っていった。

・・・

その場に取り残された私と翔。

・・・

翔に、聞かなきゃならないことがある。

それを言葉にしなきゃ。
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