〜Story of one day〜

爽やかに香る風が吹いた

えっ?今なんて言った?笠井くん、好きになってごめん?




「やっぱり言わずにいられなかった。でもお前は俺のこと、嫌いだよな?だから好きになってごめん」





えっ?笠井くんがあたしを好き??

あたしは笠井くんを嫌い?

嫌いなわけないじゃない。嫌いになれたらどれだけ良かったか。




「嫌いじゃない。嫌いになんてなれないよ」





「えっ?」





やっと顔を上げてくれた。



久しぶりに笠井くんの顔を見たかも。




でもなんでそんな勘違いしてたんだろ。





「・・・笠井くんのことが・・・好きすぎて苦しかった。あの日あんなこと言うつもりじゃなかった。本当は好きだって伝えたかった。でも言えなかった。あたしが弱虫でいつまでも過去に囚われてたから」





「ごめん。俺もあの日伝えたかった。でも言えなかった。ずっと後悔してた。でも俺ガキであれで嫌われたと思って話しかけることもできなかった」





目を見てお互いの気持ちを伝えることができた。



足りない。もっともっと伝えたいことがあるのに言葉にできない。




でもまたあたしの口から出た言葉は思ってもいないことだった。
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