俺様と闘う私『一部・完』

衝突

 久しぶりに地に足を付けた私は、少しふらついたもののなんとか自立することが出来た。


 いい加減、慣れないヒールに疲れていたので歩かずにここまで来れたことは良かったものの……



 なぜ、お部屋の前?



 「ねえ、聞きたいことあるんだけど」

 「いいから入れ」

 「いや、入る前に聞きたいんだって」

 「煩い」



 ―――ああん!? 煩い、だぁあっ!?



 こっちはもう限界なんじゃーーー!!



 「煩いってのは、どういうことよ! 私、ココまで我慢してきたでしょ!? いい加減説明しろって言うのは私の我儘かっ!?」

 「……チッ」



 ―――うぉい!!


 コイツ、言うに事欠いて舌打ちかよ!


 と思いながら、睨みつけていたら。




 ガチャ、バンッ、ドンッ



 「ひゃああっっ!!」



 あろうことか、奴は黙ってドアを開けた上、私を押し入れた。
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