俺様と闘う私『一部・完』

告白

 ぼんやりしていたから仕方がないんだけど……


 気が付いたら志貴の家だった。



 「なんで私、ココに居るの?」

 「お前馬鹿か?」



 さっきまでの仕事モードで丁寧な口調はどこへやら。


 いつもの志貴様がそこにはいた。


 いやいやいや、だからって馬鹿か? は言いすぎじゃない?



 「別に、私ココに来る理由なんてないしっ」

 「うるせぇ。俺は寝不足なんだから、ちったぁ小さい声で喋れ。頭響く」

 「~~~っっ」



 ムカつき過ぎて声にならない。


 けど、寝不足の原因を考えたら文句も言えない。



 ムキーー!



 って言いそうになるのをぐっと堪えて睨むと、志貴はあっさり私の視線を無視してスーツを脱ぎにリビングから出て行った。



 ってかね。



 なんで私、ここに居るの? 本気で……



 訳がわからん。



 とか思いながら仕方なくソファーに腰掛けると、緊張の糸が切れたのかドッと疲れが出て体が弛緩した。
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