澄んだ空の下で

「美奈子ちゃんからお前の調子が悪いと聞いてたけど、それってその所為?」

「え、…アオ?」

「アキがそー言ったんだよ」

「…祥人(アキト)くんが?」

「そう」


祥人くんは昔からのアオの親友で、いい事も悪い事もツレになってた存在。

だから所謂、祥人くんとアオの中で隠し事は何もないって言うか…


「別に釣るんでなんか、」

「で、原因っつーのは恭さんか?」

「へ?」


もっと驚いたのはそっちだった。

なんでそうなっちゃうの?


「あいつが見たっつーんだよ」

「え、…いや、」

「つーかさぁ、恭さんと居るのよくねぇっつってんだろ」

「だからっ、なんで良くないの?」


突っかかって来るアオに思わず反抗してしまう。


「傷つくからって、そー言っただろ。お前が最後に…」

「なんで?理由は?」

「恭さんはお前なんか何とも思ってねぇよ。むしろ、使われてるだけ」

「は?」

「だから遊ばれてるだけだっつーの」

「…言い過ぎ」

「は?」

「言い過ぎだよ、アオ。あの人そんな悪い人じゃないって」

「表だけな。人なんて分んねぇよ、外ずらいい奴なんていっぱい居るからな」


尖った口調で吐き捨てて行くアオに、何だかウンザリとしてしまった。


なんで、そんな事言うのよ。




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