ナミダ色片想い
第2章 現在

わたしという存在




「はる…、今日、空いてる?」

「あぁ…。」

「じゃあ教室で待ってるね?」

晴矢がこんなに女の子にだらしなくなったのは美沙が事故に遭って半年くらいたった時のことだった。

それまでは特別女遊びがひどいわけじゃなかった。

むしろ、美沙に一途すぎた。

だから正直驚いたけど…こんな風になるのも無理ないのかな。

あんなに一途に思い続けた相手が浮気した上、事故で意識失ってしまって。

だから、彼を止めることができなかった。

これは幼馴染みだからとかじゃなくて、ただの同情なのかもしれない。



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