ふくらはぎの女(ひと)【完】

早朝、まだほのかに外が

薄暗いうちに跳ね起きて、

あらかじめ用意しておいた

妊娠検査薬を使用した。


まるで今日が来るのを

待ちわびていたかのように、

少しドキドキしながら。


何か小さな豆粒に似た。

あるいはキラキラとチープに輝く

ビーズ玉程度の暖かい光が

ちろちろと胸をざわつかせる。


そう悪い気分でもない。
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