見えない家族
あたしは旦那の顔を叩いた

「何すんだよ!」

「どうしてそんな事言うのよ!
…もともと…みうが、ああなってしまったのはあなたのせいよ!」

「何でだよ?!タバコが悪かっただけだろ?」

「"だけだろ?"じゃないわよ!今、この家の状態もそうよ!」

「そうか…俺が悪いのか、あぁそうか…、でもな、お前も悪いんだぞ」

「やっと子供ができて、俺は嬉しかった…俺は…俺は男が良いって言ったのに女産みやがって…、だからバチが当たったんだよ!」

「あたしが男女決めれるわけないでしょ?!
…そう、あなたは子供が欲しかっただけなのね…」

「…」

「離婚しましょう」

「…あぁ、そうだな、でもこの家は俺の家だ、お前が出ていけ」

「言われなくてもそうするわよ」

離婚届を書きあたしはアパートに移り、西野エミに戻った

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