お風呂上がりの望遠鏡
7.記憶
 
缶ビールの口を開け、そのまま飲もうとして、ふと思い立った。



ビアグラス。

思い出の品。


捨てようと思ったけど、値段を考えると捨てられなかった品。



みみっちい。



窓際に座り込み、グラスにビールを注いだ。

望遠鏡を覗くと着替え中の押領司勝がいた。

(かんぱい、勝くん)

 
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