Love Songを君に【Ansyalシリーズ TAKA編】





「雪貴って、ほんと食に対して
 関心が薄いよね。

 私もそんな時期経験あるから、
 無理に食べろって言うことはしないけど。

 私が作ったものなら、
 ちょっとは食べてみてもいいかなーって
 思ってくれないかなってさ。

 私が作ったご飯、
 前に気に入ってくれたでしょ。

 病院のご飯が嫌だったら、
 ちゃんと私が作りに来るから。

 裕先生にもちゃんと許可貰うから。

 いきなり固形物は、胃がびっくりしちゃうから
 今日はもう暫くは、林檎ジュースね」


「林檎ジュースって、子供の飲むもんだろ」




林檎ジュースなんて、
久しく飲んでいない。


小さい時、風邪を引いた時とかに
兄貴やお袋が、飲ませてくれたキリ
口にしていない。



「ほらっ、ちゃんと美味しいんだから。
 飲みなさい」



促すようにせかされて、
口に含む。



ほのかな甘さと香りが、
口の中に広がっていく。



「あっ、いけない。
 休憩時間終わっちゃった。
 今度は職員会議の後に顔出すから。

 今日も病院に泊まっちゃおうかなー。
 そしたら、雪貴も寂しくないでしょ。

 一度家に帰って、明日の着替えもとってくるから
 少し遅くなるかも」




腕時計をチラリとみて、
唯ちゃんは慌ただしく病室を飛び出していった。



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