君と恋する奇跡~優しい笑顔に恋をして~
「お邪魔します」


あたしの小さな声が静かな玄関に響いた。


「ついて来て」


あたしはそう言った爽志君のあとに続いた。



廊下を歩いてまず最初に見えたのは、広くて綺麗なリビング。


リビングの扉の前を通り過ぎると、爽志君は廊下の端にある階段を登り始めた。


数段ある階段を登り終えると、そこには部屋が2つあった。


爽志君の部屋と……誰の部屋だろう?


そう首をかしげてるうちに、爽志君は奥の部屋の扉を開けた。



「ここに座って待ってて?今飲み物ついでくる」


「…うん、わかった」


あたしはおとなしく頷くと、テレビの前にあるテーブルの前に座った。


綺麗な部屋だな。


黒とグレーで統一された部屋。


大きな本棚には、たくさんの本が綺麗に並べられている。


爽志君、本好きなんだ。

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